
口コミサイトの投稿がビジネスの障害になっている。
「この飲食店は美味しくないので行かないほうがいい」
「料金がぼったくり」
「店の雰囲気が最悪」
口コミサイトの書き込みで困っていて、名誉毀損として対応していきたい。
そんな人のために口コミと名誉毀損のボーダーについて解説していきます。
口コミサイトの悪い評判・星の数は名誉毀損に当たるのか?
まずは口コミサイトの悪い口コミ・星1つ2つなどは
いわゆる「名誉毀損」というものに該当するのかどうか?
これを判断していきたいと思います。
結論から言うと、名誉毀損と言えるケースと言えないケースがあります。
実際に口コミサイトが原因でビジネスに問題が起きたとしても
それが名誉棄損に該当するかは口コミの内容にもよります。
それほど口コミサイトの悪評は扱いが難しい分野でもあります。
ネット社会はまだ長い人類の歴史からみても幼いため、扱いに困っているというのが正直なところでしょう。
なので、悪い口コミがあったからと言って、
「こんな悪口を書くなんて!名誉毀損だ!」という話にはならないということですね。
すぐに法的処置をするのは企業にとっては危険なので、
口コミの内容をきちんと確認してから対処に動くことが企業には必要ということになります。
名誉毀損の定義って何?
名誉毀損とは細かく定義を把握していない人も多いです。
しかし、法律で定義されていることなので、きちんと押さえなければいけません。
刑法にある名誉棄損罪の定義については以下のように定義されています。
刑法第二百三十条
第一項:公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。
第二項:死者の名誉を毀損した者は、虚偽の事実を摘示することによってした場合でなければ、罰しない。
【引用】刑法第二百三十条
法律分だと難しくなってしまって、どう解釈したら難しいところです。
現状では、ある3つのポイントを抑えた口コミが名誉毀損に該当するとのことです。
【ポイント①】本当かウソかは問題ではない(真実性の高さ)
口コミサイトでは様々な憶測があります。
「真実をそのまま公の場で言うのが名誉毀損」
「嘘を吹聴するのが名誉毀損」
とりわけ二つの説があります。
しかし、名誉毀損においては真実か嘘かは問題ではありません。
口コミサイトの信ぴょう性はあまり関係がないです。
問題は、「真実を真実として根拠を提示できるか?」です。
口コミが真実であると断言できれば名誉毀損です。
【ポイント②】不特定多数の第三者に向けて発信している
不特定多数の人間に対して悪口を吹聴している。
これが名誉棄損の一番の対象になるわけです。
ただ、口コミサイトの投稿は必然的にこの条件を満たしていることになります。
そもそも口コミサイトはネットで様々な人に公開しています。
なので、刑法の文章の「公然と・・・」という部分に該当します。
投稿者はそんなつもりはなかったとしても、
口コミサイトに悪評を挙げるということは公共の場で侮辱することには違いありません。
【ポイント③】名誉毀損の明確な意図がある
また、口コミサイトや投稿者の意図もポイントになります。
投稿者があからさまに特定の会社を貶めるつもりがあるなら名誉毀損にあたることがあります。
これは抽象的なのであまり重視されないことですが、
例えば個人的に会社ともめたことがあると、いやがらせへの明確な意図があると捉えられます。
そのケースなら名誉毀損と言われてしまうことが多いです。
※結果は開けてみるまではわからない
正直な話、名誉毀損はいまだに中傷的な解釈を残しています。
なので、いくら法律で定義されていてもケースバイケースです。
つまり、過去に合った事例と照らし合わせて同じような裁判でも
決着が同じになるとは限らないということです。
ネットでいろいろな意見がありますが、実は実際に裁判にならないとわからないです。
つまり、名誉毀損で口コミサイトと争うことはリスクがあるということです。
名誉毀損になるかもしれない口コミ例|名誉毀損と意見のボーダーライン
ここからは実際に例を見て、名誉毀損になるボーダーを明らかにしていきます。
巷では様々な口コミサイトと口コミ内容があります。
ここでは名誉毀損になる可能性の高い口コミを紹介していきます。
料理に虫が入っているお店。店員の態度も最悪です。
医師の医療ミスが多い病院です。あまり行かないほうがいいかもしれません。
美容室の中でも料金が非常に高い。店員のカットがうまくない。
上記は、個人の実体験を他者に吹聴している構図になるので、名誉棄損になりやすいです。
ちなみに具体的であればあるほど名誉毀損になることがあります。
基本的に「・・・かもしれない」「・・・だろう」「おそらく」「たぶん」
など真実性が薄れているものは名誉毀損になりにくいです。
※名誉毀損のボーダーは「公共性」「公益性」「真実性」
名誉毀損になるボーダーは「公共性」「公益性」「真実性」が大きく関係しています。
公共性とは「特定の個人や集団にかかわらず役に立つか」
公益性とは、「公共の利益になりえる情報か」
真実性とは「真実であることが証明できるか」
実は公共性や公益性が高いものは名誉毀損に該当しても名誉毀損にならないです。
- 公的に利害が関係している(公共性)
- 利害を目的である(公益性)
- 真実である、または真実と証明できる(真実性)
例えば、ニュースで会社が賄賂を受け取っているというのが流れるとします。
事実を公共の場で公開しているので名誉毀損になると思われがちです。
しかし、その会社が「賄賂を受け取っている取引が危険な企業」という情報は社会的に有益なものです。
それが証明されたときは、名誉毀損にはならないケースが多いです。
口コミサイトへの正しい対処方法とは?
口コミサイトで名誉毀損かもしれない書き込みがある。
そんなときにできる対処法も紹介していきます。
①口コミ削除業者に代行してもらう
いきなり会社が投稿者や口コミサイトにあたってもあまり意味がありません。
投稿者も口コミサイトも対応しないことが多いです。
なので、口コミの削除業者にまずは相談することをオススメいたします。
口コミ削除業者ならWEBシステムや交渉から解決できるので、
もめ事にせずに口コミを削除することが可能です。
裁判で個人や口コミサイトともめたくなければ代行はいい手です。
特に多数の口コミを解決したいときは自分たちで解決するのは難しいので、
プロの手で対処してもらうのがより良い解決策です。
②投稿者や口コミサイトに削除を依頼してみる
投稿者や口コミサイトに連絡をすることもできます。
直接交渉ならコストもかからずに解決できる、話も早いです。
しかし、口コミサイトは自分たちの投稿に正当性があると思っているので対応してくれないことが多い。
そして、投稿者個人を特定するのは至難の業です。
一度、削除を拒否されてしまうと話が進まないというデメリットがあります。
③弁護士に相談して削除する
法的処置に踏み切るならば必ず弁護士を通すことになります。
名誉毀損であることが証明できれば、口コミ削除も損害賠償も可能です。
弁護士に依頼をすると法的処置が前提になります。
なので、裁判をする気だと捉えられても仕方がありません。
口コミサイトと法廷で争うことになるので、表に話が出てしまいます。
事を大きくしたくないならお勧めできません。
結論:口コミサイトは法的処置が難しい!
口コミサイトの投稿は現状、法的処置をするのが難しいです。
口コミ内容も名誉毀損と断言するのは難しく、
裁判をしてもどちらが勝つかは結果が出るまでは不透明です。
なので、口コミサイトはWEBシステムを利用した解決。
または、交渉から解決するのが望ましいです。
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